新潟県中越地震から20年となる23日、多くの住宅が全壊するなどした新潟県小千谷市では、災害に備えるきっかけにしてもらおうと小中学校などで非常食を使った給食が提供されました。
20年前の平成16年10月23日に発生した新潟県中越地震で、小千谷市では19人が亡くなり、住宅600棟以上が全壊するなど大きな被害が出ました。
地震の記憶を風化させず防災への意識を高めてもらおうと、小千谷市は毎年この時期に、市内のすべての小中学校などで非常食を使った給食を提供しています。
このうち全校児童が140人余りの千田小学校では、給食にパックのごはんや、保存のきく魚肉ソーセージを使ったカレー、それにひじきやツナの缶詰を使った火を使わなくても作れるサラダなどが提供されました。
子どもたちは輪になって給食を食べたあと、災害への備えに必要なことを1人ずつ発表し「事前に避難場所を家族で相談しておくことが大切だ」などと話していました。
6年生の男子児童は「給食はとてもおいしかったです。家に帰ったら家族と災害への備えを話し合い、非常食を用意しておきたいです」と話していました。
6年生の担任の藤原裕子教諭は「こうした体験を日頃からの備えを考えるきっかけにしてほしいです」と話していました。