10月23日で発生から19年を迎える、2004年の中越地震。最大震度7を観測した中越地震の特徴の一つ言えるのが、災害関連死の多さでした。
内訳を見てみると、亡くなった68人のうち、建物の倒壊など揺れが直接的な原因となる死者は16人。
一方、ストレスなど地震後の環境が原因となる、いわゆる災害関連死は合わせて52人と大半を占めていて、特に初めて問題が明るみになったのが“エコノミークラス症候群”でした。
中越地震では、多くの住宅に被害が出たほか、相次ぐ余震の恐怖もあり、最大で10万3000人もの人が避難所での生活を余儀なくされました。
長期化する避難生活の中で、人目を気にせず過ごせる車中泊を選択する人が多くいたのです。
エコノミークラス症候群とは、こうした車など、狭い場所で長時間足を動かさないでいると、血管の中に血の塊ができてしまうもの。そして、その塊が血管を流れて肺に詰まる「肺塞栓症」で、中越地震では亡くなった人もいました。
やむを得ず、車中泊が必要な場合には、例えばストレッチなどの軽い運動をすることや水分を小まめにとること。足元に荷物を置いて足を伸ばせるようにするなど、血流をよくすることがエコノミークラス症候群の予防につながります。
さらに、足を圧迫し、血流をよくする「着圧ソックス」、あるいは「弾性ストッキング」。足のむくみを軽減するとして薬局などで売っているものもあり、防災グッズの一つとして備えておくと役立ちます。
災害が発生すると様々なストレスに見舞われます。体調にも気を配れるよう、普段から準備をしておくことが大切です。