自然災害に備えて、地域の防災力を上げるための製品やサービスが一堂に会する展示会が東京・江東区の東京ビッグサイトで始まりました。
6月29日から3日間にわたって開催されている「地域防災EXPO」では、地震や津波、台風といった自然災害から地域住民の命や財産を守るための自治体に向けた対策の提案や製品が紹介されています。
避難所などで使用できる「プラスチック製の簡易ベッド」は、従来の段ボール製ベッドよりも組み立てが楽なのが特長です。ひっくり返してひもを引っ張り、左右に開けばベッドの形になり、ストッパーを止めるだけで完成です。組み立てに要する時間はわずか20秒ほどという手軽さだけでなく、耐久性も高く500キロの重さまで耐えることが可能で、折り畳みも簡単にできます。
さらに、災害時に重要となる「情報の共有」に有効な“配信した情報を、携帯電話に強制的に自動再生させる”というアプリも展示されています。このアプリを使えば、自治体が防災無線などで発表したり呼びかけたりした音声が住民の持っている携帯電話端末に最大音量で配信されるため、地域の防災無線が聞こえにくいエリアや豪雨災害時などでも情報を届けられるということです。
主催者はいつ起きるか分からない自然災害に対しては日頃からの備えが何より重要だとして「全国の自治体が来るべき時に備えてしっかりとした防災対策を啓発できるよう、展示を通じてできれば」と話しています。